日本国内をツアーで転戦している分には、移動にほとんど困る事がありません。
飛行機、新幹線、それにレンタカー。
宅急便などはすごく便利です。
しかしアメリカでは毎度々々トラブルに巻き込まれます。
すでに何度か飛行機に乗り遅れたり、フライトが急にキャンセルになったり、その他多くの飛行機に関するトラブルがありました。
今回の移動はまさにその究極でした...
オハイオ州・アクロンからオクラホマ州・タルサまで行くのにシカゴを経由しなくては行けません。
WGCに出場していたトッププレイヤー達はプライベートジェットで好きな時間にひとっ飛びしたり、その他の選手達も予め何人かで経費を出し合って飛行機をチャーターしていたりしましたが、僕はスタッフもいるし、さすがにそこまで出来ません。
そこで国内線を利用せざるを得ないのです。
翌週には全米プロを控えていたので、無理してでも日曜日中にタルサに移動しようと思いました。
それなら月曜日は一日ゆっくり出来ると思って、試合直後に慌てて支度をしてゴルフ場から直接アクロン空港に向かいました。
出発時刻の2時間半前に空港に到着。
まずはそこで、チェックインのトラブル。
こっちはテロやらなんやらの影響でセキュリティーがめちゃくちゃ厳しく、僕は一般乗客に比べ荷物が多いので(普段着、ゴルフウェア、ゴルフバッグそれに治療器)、検査に時間がかかります。
その上、日本なら優遇される預荷物の総重量がこっちでは必ず超過料金が発生します。
ゴルフバッグに関しては$320も請求されました...
チケットをもらうまでに約1時間、そして検査場を抜けるのに更に1時間...
飛行機に乗るだけで本当に疲れてしまいます。
日本なら国内線の手続きなど1時間もあれば余裕なのに。
そうやって苦労してゲートに到着し、案内板を見ると1時間遅れの表示が出ていました。
アクロンから抜け出すだけで3時間半ですよ!!
まぁ、あれやこれやでようやくアクロンを出発。
シカゴまでのフライトは約50分でした。
しかしここからが本当の災難の始まりでした...
シカゴに到着したのが午後6時半(アクロンとの時差あり)で次のシカゴ発・タルサ行きが8時半。
約2時間を出発ゲートの近くで座って過ごし、そろそろかなーっと思ってゲートに向かってみるとここでもまた遅れの案内が出てました。
もういい加減にしてくれーっ!!と心の中で叫び、また1時間を座って過ごし後に再度ゲートに向かってみるとまた今度は30分の遅れ...
しかもあちこちでフライトが遅れていたり、キャンセルになっていたみたいで、ターミナルは座る所が無い程の大混雑でした。
サービスカウンターには乗り遅れた人達やフライトをキャンセルされた乗客達で長蛇の列。
みんな大変なんだな〜と思ってそれを傍観していると、先に出発ゲートの様子を見に行っていたマネージャーの潤が真っ青な顔をしてこっちに走ってきます。
「大変です!!うちらの飛行機が7分前に飛んでいました!!」
「えぇっー!?どう言うこと!?」
「すみません、ぼくの不注意です...」
後から分かったのですが、どうやら2回目の時刻の変更は搭乗時刻では無く、出発時刻だったようです。
通常なら搭乗が開始されるとBOARDINGと表示されるのですが、あまりにも混雑していてシステムがパンクしていたようで、細かい表示の変更が出来ていなかったようです。
「どうすんだよー!?」っと傍観していたあのサービスカウンターの長蛇の列に自分も並ぶ羽目に...
いずれにしてももうこの日はどの飛行機会社もタルサ行きはありませんでした。
変更手続きを潤に託し、空港近辺のホテルに泣く泣く移動しました。
結局荷物だけが先にタルサに行ってしまい、ここで1泊するのに歯ブラシすらも無い状態...。
「はぁぁ〜っ」とため息にすら元気がありませんでした。
2時間後(すでに夜中1時)に、空港に残って手続きを済ませてきた潤がホテルに着いて部屋に来るやいなや、「明日のタルサ行きはどうしてもいっぱいで取れませんでした...。最寄りの空港まで飛んでそこからレンタカーで移動します...。」
もうストレスがMAXに達し、何も言葉が出ませんでした。
そうして翌日の月曜日、結局オクラホマ州のとなり、アーカンソー州にあるフェイエットヴィル空港(目的地から約160キロ離れた)に移動する羽目になった我々一同はまたシカゴ空港へ。
この日のフライトは午後3時。
潤に「もうゲートにいろよ!」と言い残し、また昨日と同じ待合室へ...
トム・ハンクス主演映画「ターミナル」を連想させる位にこの空港に長いこといます。
そして午後2時半。
そろそろ潤が呼びにくるなーと思っていると携帯のメールが鳴りました。
「飛行機がまた2時間遅れました... もう死にたい(T_T)...」
と潤からメールが来ました。
もうとことん何も言えなくなってしまいました。
(前日からこの時間までに本を4冊読みえていました)
そんなこんなで5時過ぎにようやくシカゴを離れることができ、2時間後にフェイエットヴィル空港に到着。
外に出てみるとすでに日は沈みかけていて、ここからまた160キロをレンタカーで移動すると思うともう...
移動中の車内は、みんなの疲れと僕の放つ怒りのオーラからか、暗い雰囲気でどんよりとしていました。
途中道に迷ったりし、結局ホテルに着いたのは月曜日の夜10時過ぎ。
日曜日に慌てて出たのは一体なんのためだったのでしょうか?
まぁそんなこんなで毎回色々な事がありますが、終わってみれば全部楽しい思い出です。
頭を切り替えて楽しくプレーしたいと思います!
今週は40℃近い日が続いていますが、それ以上に熱いプレーを見せます!
応援よろしくお願いします。
片山晋呉
飛行機、新幹線、それにレンタカー。
宅急便などはすごく便利です。
しかしアメリカでは毎度々々トラブルに巻き込まれます。
すでに何度か飛行機に乗り遅れたり、フライトが急にキャンセルになったり、その他多くの飛行機に関するトラブルがありました。
今回の移動はまさにその究極でした...
オハイオ州・アクロンからオクラホマ州・タルサまで行くのにシカゴを経由しなくては行けません。
WGCに出場していたトッププレイヤー達はプライベートジェットで好きな時間にひとっ飛びしたり、その他の選手達も予め何人かで経費を出し合って飛行機をチャーターしていたりしましたが、僕はスタッフもいるし、さすがにそこまで出来ません。
そこで国内線を利用せざるを得ないのです。
翌週には全米プロを控えていたので、無理してでも日曜日中にタルサに移動しようと思いました。
それなら月曜日は一日ゆっくり出来ると思って、試合直後に慌てて支度をしてゴルフ場から直接アクロン空港に向かいました。
出発時刻の2時間半前に空港に到着。
まずはそこで、チェックインのトラブル。
こっちはテロやらなんやらの影響でセキュリティーがめちゃくちゃ厳しく、僕は一般乗客に比べ荷物が多いので(普段着、ゴルフウェア、ゴルフバッグそれに治療器)、検査に時間がかかります。
その上、日本なら優遇される預荷物の総重量がこっちでは必ず超過料金が発生します。
ゴルフバッグに関しては$320も請求されました...
チケットをもらうまでに約1時間、そして検査場を抜けるのに更に1時間...
飛行機に乗るだけで本当に疲れてしまいます。
日本なら国内線の手続きなど1時間もあれば余裕なのに。
そうやって苦労してゲートに到着し、案内板を見ると1時間遅れの表示が出ていました。
アクロンから抜け出すだけで3時間半ですよ!!
まぁ、あれやこれやでようやくアクロンを出発。
シカゴまでのフライトは約50分でした。
しかしここからが本当の災難の始まりでした...
シカゴに到着したのが午後6時半(アクロンとの時差あり)で次のシカゴ発・タルサ行きが8時半。
約2時間を出発ゲートの近くで座って過ごし、そろそろかなーっと思ってゲートに向かってみるとここでもまた遅れの案内が出てました。
もういい加減にしてくれーっ!!と心の中で叫び、また1時間を座って過ごし後に再度ゲートに向かってみるとまた今度は30分の遅れ...
しかもあちこちでフライトが遅れていたり、キャンセルになっていたみたいで、ターミナルは座る所が無い程の大混雑でした。
サービスカウンターには乗り遅れた人達やフライトをキャンセルされた乗客達で長蛇の列。
みんな大変なんだな〜と思ってそれを傍観していると、先に出発ゲートの様子を見に行っていたマネージャーの潤が真っ青な顔をしてこっちに走ってきます。
「大変です!!うちらの飛行機が7分前に飛んでいました!!」
「えぇっー!?どう言うこと!?」
「すみません、ぼくの不注意です...」
後から分かったのですが、どうやら2回目の時刻の変更は搭乗時刻では無く、出発時刻だったようです。
通常なら搭乗が開始されるとBOARDINGと表示されるのですが、あまりにも混雑していてシステムがパンクしていたようで、細かい表示の変更が出来ていなかったようです。
「どうすんだよー!?」っと傍観していたあのサービスカウンターの長蛇の列に自分も並ぶ羽目に...
いずれにしてももうこの日はどの飛行機会社もタルサ行きはありませんでした。
変更手続きを潤に託し、空港近辺のホテルに泣く泣く移動しました。
結局荷物だけが先にタルサに行ってしまい、ここで1泊するのに歯ブラシすらも無い状態...。
「はぁぁ〜っ」とため息にすら元気がありませんでした。
2時間後(すでに夜中1時)に、空港に残って手続きを済ませてきた潤がホテルに着いて部屋に来るやいなや、「明日のタルサ行きはどうしてもいっぱいで取れませんでした...。最寄りの空港まで飛んでそこからレンタカーで移動します...。」
もうストレスがMAXに達し、何も言葉が出ませんでした。
そうして翌日の月曜日、結局オクラホマ州のとなり、アーカンソー州にあるフェイエットヴィル空港(目的地から約160キロ離れた)に移動する羽目になった我々一同はまたシカゴ空港へ。
この日のフライトは午後3時。
潤に「もうゲートにいろよ!」と言い残し、また昨日と同じ待合室へ...
トム・ハンクス主演映画「ターミナル」を連想させる位にこの空港に長いこといます。
そして午後2時半。
そろそろ潤が呼びにくるなーと思っていると携帯のメールが鳴りました。
「飛行機がまた2時間遅れました... もう死にたい(T_T)...」
と潤からメールが来ました。
もうとことん何も言えなくなってしまいました。
(前日からこの時間までに本を4冊読みえていました)
そんなこんなで5時過ぎにようやくシカゴを離れることができ、2時間後にフェイエットヴィル空港に到着。
外に出てみるとすでに日は沈みかけていて、ここからまた160キロをレンタカーで移動すると思うともう...
移動中の車内は、みんなの疲れと僕の放つ怒りのオーラからか、暗い雰囲気でどんよりとしていました。
途中道に迷ったりし、結局ホテルに着いたのは月曜日の夜10時過ぎ。
日曜日に慌てて出たのは一体なんのためだったのでしょうか?
まぁそんなこんなで毎回色々な事がありますが、終わってみれば全部楽しい思い出です。
頭を切り替えて楽しくプレーしたいと思います!
今週は40℃近い日が続いていますが、それ以上に熱いプレーを見せます!
応援よろしくお願いします。
片山晋呉